メキシコ料理が好きだ。
灼熱の太陽、生い茂るサボテン、陽気なサルサミュージック、マリアッチ、ソンブレロ・デ・チャロ。
メキシコ料理を食べるとなんだか賑やかで愉しい気分になる。


私が住むヘルズキッチン界隈のおすすめシリーズ第4弾は、 美味しいメキシコ料理Ponche Taqueria & Cantinaをご紹介。
ニューヨークで美味しいメキシカンは貴重な存在なのだ。
長い間暮らしたカリフォルニアでは、美味しいメキシコ料理を当然のレベルとして慣れ親しんだ。その私が太鼓判を押すこのお店を近所に発見したとき、嬉しくて小躍りしたいような気分だった。
ニューヨークに来たばかりの頃『メキシカン』と看板を出すお店を何軒か試しては失望した。それに懲りてニューヨークのメキシコ料理に期待することは諦めざるを得ず、一時期暗く淋しい絶望的な気分の日々を送っていた。
西海岸はメキシコからの移民の歴史が長いことから、本場と変わらぬ味や、アメリカ生まれのメキシコ料理であるブリトーなど、大概どこのお店でも満足ゆくレベルのものを味わえる。
一方、東海岸はプエルトリコからの移民の歴史が長く、当然こちらでのスパニッシュ系文化といえばプエルトリコが主流だ。ニューヨークでメキシコ料理店を名乗る店で実際に出される料理といえば、カリフォルニアのメキシカンからは味も素材も程遠く、全くもって冗談かと思うような差があるのは無理もないことかもしれない。
いまではポンチェに週一ほどの割合で足繁く通う。
私達が顔を出すと、注文も聞かずに素早く料理をつくってくれる母親のような存在である。混雑しているときでも10分と待たせず包みを持たせてくれるのが有難い。

おすすめは、
それほど空腹を感じないときは、Nachos Con Carneというトルティーヤチップスにアボカドディップ、チーズ、チリビーンズ、サワークリームがかかったものをつまむ。
ここの自家製サルサソースは、 粗みじん切りの野菜がゴロゴロ入っているものではなく、材料を全てフードプロセッサーにかけて仕上げてあり、スムーズな食感とさっぱりした後味が料理の味をひきたてる。
現金払いのみ。BYOB(Bring Your Own Boozeアルコール飲料は持参)。
<本日の1曲>
Brian Eno – This